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神山佐市議員に聞く

頑張った人が報われる社会の実現を

地域から選出された国会議員は、どんな人で、どのような政策を進めようとしているのか。

今回は、富士見市出身、埼玉7区選出の衆議院議員(自民)で、201412月に再選を果たした神山佐市議員(埼玉スポーツセンター代表取締役会長)にお話をうかがった。神山議員は、働かないことを選ぶような風潮に警鐘を鳴らし、「頑張った人が報われる社会」の実現を訴える。

  

中小零細企業の振興と教育問題に注力

―衆議院議員として2期目に入ったわけですが、政策として重点的に取り組んでいることは何ですか。

神山 当選してからずっと同じですが、日本経済を成長させ国民の所得を増やしていかなくてはなりません。現在、日本経済は長い間のデフレから脱しつつありますが、輸出型企業、 大企業が先行しています。また、昨年の消費税率引き上げでGDP(国内総生産)の増加が鈍ってしまいました。中小零細企業が雇用の7割を生み出しており、そこがよくなって来ないと、日本の経済は本当には成長していきません。この中小零細企業の部分をしっかり応援していくことがまず必要です。

 それと、子供たちの教育が重要です。学問を学ぶという意味の教育も必要ですが、問題は人間としてどうあるべきなのか、働くことに喜びを持ちながらがんばることのできる人間を育てること。教育の部分についても引き続きやっていくことです。

―委員会はどこに所属しているのですか。

神山 1期目は、文部科学と法務委員会でしたが、改選後は文部科学と経済産業・災害対策特別委員会に入りました。文部科学は継続しているわけです。

 


―「アベノミクス」については、どのように評価されているのですか。

神山 今円安で輸出はよくなり、一方で輸入する業者は厳しくなっています。まずどこかをよくしていかなければならず、両方いっぺんにはうまくいかないわけですし、今の時点では円安の方が日本経済は成長しやすいでしょう。「アベノミクス」はこれまで縮小してきた経済が反転できているということで、うまくいっていると考えています。

 

―中小零細企業対策として具体的にはどのような政策を進めているのですか。

神山 1期目は、自民党として商店会に対する補助金を拡充しました。さらに、小規模事業者に対して法律を作りました。これまで中小企業対策はありましたが、小規模事業者に対しては支援が限定的でした。50万円を限度とする国の補助金が支給されます。来年度も継続され、商店会の事業者が複数あれば500万円まで補助を受けられます。

商店が廃業しシャッター商店街になっているような状況に対し、小規模事業者に支援を継続するということです。地元で買い物ができる場所、それから雇用の場所を確保すれば、大都市に集中している人口が戻ってきます。地域を活性化することが必要です。

 

 

賃金より生活保護が高いのは問題

―教育政策について、もう少し具体的にお話いただけますか。

神山 今、働かないというか、働こうとしない考え方が、若い人たちに生まれてきていると思います。たとえば、生活保護をもらう人たちの子供たちが将来何になりたいかと聞かれて、「生活保護をもらいます」と答えたという話が冗談まじりですがあります。昔なら生活保護をもらうのは恥ずかしくて隠しましたが、今は働かなくても当たり前とされるようになっている。働いてもらう賃金より生活保護費の方が高いようなことも起きています。考え方を改めていかなくてはいけません。

 それと、ただ損得だけで物事を考える、学問だけを身に着ければよいとする教育になってきています。将来自分がどの方向に進むのか、そのために手に職をつけるという意識がうすれているのです。普通高校から普通大学というコースが一般的ですが、もっと専門学校などを強化し、目的意識を持って勉強するよう子供を導くことが必要です。これからの国際化の中で世界で働ける人を育てる部分とともに、人間として家庭を持って働くことをしっかりできる教育をすべきだと思います。

 

―キャッチフレーズに掲げている「頑張った人が報われる社会の実現」ということですね。

神山 要するに、自分でがんばる。そしてがんばるということが、報われるようにするということです。今、非常に気になるのは、就職をするのに、残業はしたくない、土日は休みたい、給料は安くてもよいという条件を若い人たちが選ぶようになっていることです。我々の頃は、残業をしてでも給料を増やしたい。結婚し子供を作るのに、がんばって収入を増やしていくことが必要でした。今、晩婚、非婚と言われますが、結婚して子供を作るという意識がうすらいでいるようです。非正規でも仕方がない、正社員になろうという発想もなくなっている。意識改革も必要です。

 

―政治信条は。

神山 人の話をしっかり聞くということです。人の困っていることを吸い上げて、政治の中どこまで対応できるかと考えています。

 

 

県議時代も教育分野で発言

―今おいくつですか。

神山 昭和29年生まれです。

―富士見市の生まれですか。

神山 富士見市出身です。実家は農家です。

―農業高校に進まれていますが、農業をやるつもりだったのですか。

神山 そうです

―埼玉スポーツセンターという事業は。 

神山 今の会社は自分で作りました。元々母親の兄弟がやっていた事業がありましたが、石油危機時に経営がおかしくなり、何とかしなくてはということで私が仕事に入っていきました。大学在学中でした。

―当時の事業内容は。

神山 ゴルフ練習場とボウリング場とパチンコが主でした。そのうちボウリング場がダメになり、その後をどうしようかとことでした。

 

―政治に出た動機は。

神山 最初は30年前に市会議員に出ようと思ったんです。議員にならないと、社会を変えることはできないと考えました。ただ、いろいろありまして、市議選には出ずに、40歳の時に急な話だったのですが県会議員選に出て負けました。

県議に当選したのが16年前で、3期やりました。

―県議としては特にどのようなことを。

神山 3期やりましたが、教育に関わる部分、県では教育局ですが、に力を注ぎました。それまで少年野球(の表彰式)などで子供たちに関わる中で、学校の教育のあり方について考えるところがありました。子供たちは親が見ているよりもレベルが高い、それからずるい。そのなかでどう教育をしていかなければいけないか、学問をどうするかというより人間としてどうするかという角度から見て教育の方向性を考えるべきだと発言をしてきました。

 それで衆議院に出て、当選した後、市町村の教育長などに結構「文部科学行政でがんばってくれ」と言われました。教育を違う角度から見たきたことが評価されたんだなと自分なり感じました

―少年野球を指導していたのですか。

神山 単なるスポンサーです。開会式とか閉会式で賞品を渡したりして接するだけです。

しかし、学校の卒業式や成人式などに来賓で出席することも多いですが、 成人式が荒れていた頃でも、私が話をすると結構静かになるような気がします。子供たちはいくら偉い人が挨拶してもガヤガヤするものです。それは神山と少年野球で関わっている人もいて、お世話になったと感じているのかもしれません。ノート1冊、鉛筆1本かもしれないが、自分たちが応援してもらっていることを理解しているのです。

―少林寺拳法をされていたのですか。

神山 大学時代です。卒業後も続け、5段になりました。今は実技はしていません。会社として大会に賞品を出すような関わりです。

―埼玉県の連盟の会長をされていますね。

神山 元々は会社の社長として顧問として入り、副会長になり、今度松永光先生がやめられるということで。

 

 

「ららぽーと富士見」に期待

―富士見市の経済状況について。

神山 富士見市の財政収支は、地方交付税があるので、税収が上がらない部分は交付税で負担されています。富士見市は、企業がないので自主財源の部分が少ない。大きい会社がないから法人事業税が上がらない。そのため税収の中心が固定資産税になっている。働くのも市外、買い物も市外で富士見市の昼間人口がすごく減っている。その意味では経済はよくありません。

 

―振興策は。

神山 今回、4月に市内に大型ショッピングセンター「ららぽーと富士見」がオープンします。これにより働く従業員が何千人か増えます。買い物客も入ってくる。昼間の人口がかなり増えることで全体としては活性化してくるでしょう。

半面、大型店、多くの専門店が入ってくることで、既存商店へ影響が出るでしょう。それが心配です。

 対策の1つとして、去年、市が2億円の10%プレミア商品券を出した。今回は市が10%、国が20%負担し、30%のプレミアで5億円出すことにしています。このようなことを、継続的に打ち出していきたい。

 

―川越、ふじみ野市については。

神山 川越は今観光に力を入れています。観光客をさらに増やすことについて応援したい。2020年の東京オリンピックでは霞ヶ関カントリークラブがゴルフの会場になるということで、世界から観客が集まる。オリンピックの会場に行く交通手段整備など市と協議して対応しています。

 ふじみ野市は合併をしたので、旧上福岡と、旧大井の区別が、まだ残っています。ふじみ野市の市民としてスムースに交流、一体化をしていかなければいけない 商工会も2つあったのが、1つになりました。

 

―富士見市、ふじみ野市、三芳町の合併問題について。

神山 合併は何のために必要なのか。さいたま市は合併したことで、首長が3人少なくなり、部課長も市会議員も減った。歳出の削減にはなっているが、目が届かなくなっているという点では市民は決して恩恵は受けていないと思います。合併で効率的になるということは非効率な部分を排除するということであり、中心に集中し、外の部分は目が届かなければ排除される。今の時代は、国の地方創生もある意味で非効率なことをやろうとしており、田舎を生かすということも必要ではないか。財源がないから合併するというと、それで失われてしまう面もある気がします。

 

健康法は歩くこと

―故郷の富士見市について。

神山 有名な場所はないですが、田んぼとか畑とかの風景が私は好きです。そうした空間での、のんびりした人間関係がこれからも続くようなまちづくりができていけばよいです。

―趣味は。ゆとりの時間がある時は何をしていますか。

神山 基本的には、暇があれば休みたいです。テレビ、新聞はよくみます。世の中で今何が注目され、何がはやっているかは興味深いです。

―健康法は。

神山 歩くことでしょうか。国会に来ていると、結構距離を歩きます。

 

プロフィール 神山佐市

昭和29 年埼玉県富士見市生まれ

昭和48 年筑波大学付属坂戸高等学校卒業

昭和52 年高千穂商科大学卒業

  ㈱埼玉スポーツセンター代表取締役   ()神山設立

平成11 年埼玉県議会議員初当選(3期連続)

平成24 年衆議院議員初当選

平成26年 衆議院議員再選

2015年2月取材)