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青木盛栄哲学を実践 日本燦クラブ 斉木実理事・サイキグリーン会長 (川越市)

NPO法人日本燦(さん)クラブは、青木盛栄(1917-95)哲学を学び実践することで企業の経営者・社員・家族の繁栄、幸福を追求する団体である。同法人理事(前理事長)の斉木実サイキグリーン会長のお話をうかがった。

奇跡的な力を発揮し人を救うための活動をした青木盛栄氏

―日本燦クラブとはどのような団体ですか。

斉木 青木盛栄(もりえい)先生という方の哲学を実践しようという団体です。宗教団体に間違われたり、誤解を受けることも多いですが、NPOなんです。

―この会と宗教との違いは何だと言ったらよいですか。

斉木 宗教は拝んで頼む、他力本願的かな。この会は、自分で気づき、自分で行動する、「自力本願」という点が違うのでは。

―青木先生はどういう方。

青木盛栄
青木盛栄氏

斉木 大正6年(1917)に高知県のお遍路宿を営む貧しい家に生まれ、平成7年(1995)に亡くなられています。スレート瓦を発明するなど発明家・事業家としても一時成功されたのですが、心臓が止まったのに蘇るというような体験を3度され、それから病気を癒したり透視・予知など奇跡的な力を発揮され、人を救うための活動をされました。テレビのカメラの前で、それまで歩けなかった人を歩かせた、というエピソードもあります。いろいろな人が、全国から助けを求めて集まった。

「天言録」、「燦」

―青木先生の言葉は記録されているのですか。

斉木 盛栄先生が天から降りてきた言葉を記した、「天は愛、生き物の心は愛なり。天の心の中に抱かれてこそ愛はあり。そは生命なり」に始まる言葉は、『天言録』という書物になっています。さらに、先生が亡くなられて1年後に、先生の秘書をされていた岐阜の青年(現青木副理事長)が1567の文章を先生から受け取った。これは、会員向けですが、全8巻の冊子「燦」にしています。

「燦」
「燦」

―一般向けに出版も。

斉木 平成19年2月に盛栄先生の生涯をたどった『奇跡の人と人生ふたり旅』(青木寿恵、明窓出版)、同年6月には「燦」8巻から抜粋した『運命をひらく奇蹟の言葉』(明窓出版)、同年11月には『大楽天主義』(同)、平成20年11月には『七色の言葉』(同)を出しました。先生の教えを書籍として広く伝承していこうと考えています。

大楽天主義
青木盛栄著『大楽天主義』

社長、夫人、社員が一体となって参加

―会はどのような活動を。

斉木 先生が、中小企業の経営者を中心に、哲学、生き方を教える「聖商団」を作った。それが今のNPOに発展しました(2004年設立)。地区ごとに月例会がありますが、他に例のない勉強会です。社長と社長夫人と社員さんが一体となって参加します。もちろん個人の方も参加できます。経営の話ではなくすべて心の勉強ですから、老若男女あらゆる人が同じレベルです。特に先生は置かず、話を聞いたり、グループでミーティングをしたり。勉強会の種類は経営者向け「嶺峰会」、経営幹部向け「経心塾」、「天言録」を学ぶ「盛栄塾」など各種あります。

―NPOの本部は。

斉木 本部は先生の住まれていた京都府向日市にあります。広島、香川、岐阜、大阪、愛知、埼玉、福島など県ごとに支部があります。

世界的な更紗作家、青木寿恵さん

―青木寿恵さんとは。

青木須恵
青木寿恵さん(寿恵更紗ミュー
ジアムホームページ)

斉木 盛栄先生の奥様です。平成22年に亡くなりました。病弱で、前のご主人の会社が倒産夜逃げをされた時に盛栄哲学に出会い、その力で芸術的才能が開花、結城紬(ゆうきつむぎ)の染色手法をあみだし世界的な更紗作家として活躍されていました。今京都の本部会館内に「寿恵更紗ミュージーアム」を開いています。

―現在盛栄さんの子孫はおられるのですか。

斉木 盛栄・寿恵先生のお孫さんと結婚されたのが、先生の言葉を受け取られ「燦」としてまとめた青木剛さんで、現在はNPOの副理事長をしています。

―会員数は。

斉木 団体は40社ぐらい。理事長は昨年12月まで私がやり、現在は(株)パッション社長の伊藤幸三という方です。

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一番大事なことは心が明るくなること

―教えのポイントは。

斉木 先生は、「明るい、楽しい、善いことのみを心に決めよ。決めた通りになる」とおっしゃる。人間はすべて想ったことが実現する。今の原因をよくすれば未来は必ず善くなる。そして自分の心を善くするには明るくなければいけないんですね。明るさには明るさが寄ってくる。引力の法則といいますが。

―明るいということが大事だと。

斉木 一番大事なことは心が明るくなることです。人間は本来は明るいのですが、不安とか恐怖とかで暗くなる。明るくなれば想念が実現し、幸せになる。明るくなると、宇宙・創造主からのメッセージをキャッチできる。そのひらめきを大切にするといい方向に進めるのです。

 ―会でそうした教えを一緒に学ぶということですね。

斉木 法則を一つ一つまず学んで、行動に移して知恵として身につける。そして体験したものを今度は人に伝えて、伝承する。自分だけが幸せになるのではなくて、周りの人にも幸せになるコツを伝え、最終的には戦争のない平和な人類につなげていく、ということです。だから経営者だけでなく社員さんも一緒に勉強する。

―社員さんについては、現代では、心の問題まで会社が干渉するのをいやがる社員もいるのでは。

斉木 私は採用の面接時に、条件として示しています。

経営だけでなく家庭も変わる

―勉強することで生き方の指針となるということですか。

斉木 教えを要約すると、一番大事なことは宇宙自然の決めごと、法則を守っていくということです。羅針盤がしっかり持てるんです。特に、リーダー規範集には、リーダーはどういう気持ちでなければいけないかが書かれてあり、非常に参考になります。

盛栄哲学
盛栄哲学「六条の奥義」

―会社の経営がよくなるのですね。

斉木 経営だけでなく家庭が基盤です。家庭がうまくいかないで会社がうまくいっても仕方がない。経営者も社員も家庭を大切にして 身近な奥さんを幸せにする。子ども達には自分の後ろ姿を見せる。

 

―経営面で実績の出た実例がありますか。

斉木 たとえば春日井市に本社のある中古車のサンアイ自動車(現パッション)の創業者市橋正孝さんは、盛栄哲学を会社の指針とし、売上高10億ちょっとだった会社は100億円を超し、躍進している。 現伊藤社長、社員さんが燦クラブで熱心に学びを取り入れています。元理事長のご子息の大野広記さんが社長を務める、やはり春日井市のライブオールという会社も伸びています。

30年間、盛栄哲学が人生、経営の羅針盤

―斉木さんのサイキグリーンという会社は何をしている会社ですか。

斉木 エクステリア工事とグリーンレンタルです。現社長は長男の斉木豊です。

―入会のきっかけは。

斉木 平成7年に知人に誘われて会に参加したら、20代の青年が輝いているのに驚きました。私もいろいろな勉強会に参加していましたが、雷に打たれた感じでした。

―入会してどのように変わりましたか。

斉木 前は、社員を社員と思わないピリピリしたものがありました。今は、角がとれて丸くなったと思います。社員がいるから社長をさせてもらえると。親子の関係も変わりました。業績がすぐによくなるわけではありませんが、心が善くなれば会社は必ず上昇しますから。社員もお客さんのことを本当に思って仕事をするようになりました。

―最近の経営状況はどうですか。

斉木 おかげさまで順調に行っています。会社はどこでも山があれば谷もある。谷があっても乗り越え、いい時も傲慢にならずに次を待つ、という形でやってきています。 

―盛栄哲学とともに歩んできたということですね。

斉木 平成7年に入会して30年たちました。私がこれに関わっていなかったら 多分今は会社がないと思います。家族も子ども3人、孫7人に恵まれ、幸せな家庭ができたのもおかげかなと。

斉木実
斉木実日本燦クラブ理事

(本記事は、「東上沿線物語」第8号=2007年12月記事を基に、2025年8月にその後の動向を追加取材して作成しました)

日本燦クラブホームページ