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価格が下がれば電子書籍市場拡大加速も Amazon Kindleを愛用する伊藤健五さんに聞く

 都内に住む伊藤健五さん(元朝日ライフアセットマネジメント社長)は、電子書籍のAmazon Kindleを日々愛用している。電子書籍の利点は何か。普及は今後どうなるのか。伊藤さんにお聞きした。

伊藤さん
伊藤さん

Kindleの方が値段がすこし安い

―電子書籍はいつから読まれていますか。

伊藤 Kindleは 14年近く使っています。今は、紙の本はほとんど買いません。

―Kindleを選ぶ理由は何ですか。

伊藤 新刊の場合、Kindleの方が値段が少し安いことがあります。普段はそんなには変わらないですが、時々セールがあります。特に英語の本は時々ものすごく安いのが出たりする。Amazonのポイントも使えます。

―今は新刊書は何でもKindleで読めるのですか。

伊藤 新刊はほとんどOKです。昔はたとえば村上春樹は出さないとかありましたが、今は村上春樹も読めるようになっている。ただまだ作家によっては出さない人もいます。 東野圭吾はあまり出していない。

―昔の本とか古い文庫などは。

伊藤 出ているものもあります。Kindle Unlimitedに含まれるものが多い。

―Kindle Unlimitedとは。

伊藤 月額980円を払うと、500万冊とされる対象の本が読み放題になります。ライトな感じの本が多い。雑誌も含まれます。

わからない単語があるとその場で翻訳できる

―Kindleの便利さは何ですか。

伊藤 よく使うのはブックマーク、しおりをはさめる。あと目次がついていて、クリックで該当ページに飛べる。私は、結構英語の小説を読むのでKindleだとわからない単語があるとタッチするだけで辞書が引けるということもあります。

―どんな本を読まれる。

伊藤 小説が多いです。

―今読んでいるのは。

伊藤 ハリイ・ケメルマン(Harry Kemelman)のラビシリーズです。 著者はユダヤ系の学者で、ラビシリーズの最初の『金曜日ラビは寝坊した』は米探偵作家クラブの賞を受賞した。ラビ(ユダヤ教の指導者)が探偵役となるミステリーですが、面白いのはユダヤ人の考え方や行動パターンがわかるシーンが多く出てくるところです。勤勉で金銭感覚がしっかりしていて、議論と策略が好きという感じです。実は以前ペーパーバックで読んだことがあるのですが、たまたまこれがunlimitedに出ていたので。昔読んだ本でも、細かいストーリーは忘れています。 

ラビシリーズ
ラビシリーズ

―ミステリーがお好きなのですか。

伊藤 大学時代は推理小説同好会の幽霊部員でした。

―日本の作家では。

伊藤 Kindleで読んだ中では、相沢紗呼の「medium 霊媒探偵城塚翡翠」はやられたと思いました。

様々な端末、字の大きさを変えられる

―端末は何を使いますか。

伊藤 以前は専用端末「ペーパーホワイト」も持っていましたが、現在はiPad、iPhoneとPC。あともう一つ安い中国製(小米)タブレット端末はKindle専用にして寝る前などに使っています。

―端末で字を大きくできる。

伊藤 私は眼が悪いですが、ありがたいことにiPhoneで読める。字の大きさを変えられることは大きな利点です。

―いつ読むことが多いですか。

伊藤 朝起きた時、寝る前、電車の中。外出時はスマホです。同期できるのでどの端末でも継続して読めます。

―どのくらいの量を読まれている。

伊藤 今年は7月までで目標50冊を達成しました。連続読書日数は今1300日超。これに追われています。

―保存が楽というのもメリットですね。

伊藤 本棚のスペースがいりません。電子書籍にするまでは家の本棚はパンパンで本当に困っていました。

紙の方が、なじみやすいという感覚

―電子書籍はコミックではかなり普及していますが、一般の書籍は想定したほど進んでいないとも言われますが、どう考えますか。

伊藤 画面で見るのは、慣れないと抵抗のある人はいると思います。活字を読むのに紙の方が、なじみやすい感覚はまだある。電子媒体では流し読みになってしまうのはあるかもしれない。私自身は相当なじんだので、小説レベルなら変わりませんが。

 また、電子書籍、あるいはAmazonの通販でもそうですが、本屋との違いは一覧性がないことです。作家とかを絞って探すことはできるが、いろいろな本を眺めて、手に取ってめくってどうかなという選び方ができない。時々本屋に行くのは必要です。ぐるっと回って最近面白い本はないかなと。

―Kindleでも、まえがきや目次は読むことができるのでは。

伊藤 最初のところだけはサンプルで読めるので、立ち読みの感覚ですね。

―Kindleを含め電子書籍はこれからどうなっていくと思いますか。

伊藤 個人的な意見ですが、今紙の本はすごく高い。電子書籍の価格は今は紙とそんなに変わらないが、もう少し下がってくれると電子に一気に流れる感じがします。 

―アマゾンプライムビデオも利用されている。

伊藤 プライムビデオはKindleよりもっと前からです。最近は地上波の力が落ちているという感じでテレビ番組を観る機会が減っていています。

―プライムビデオでは主に何を観ますか。

伊藤 一番多いのはアメリカの警察もののドラマ。最近は「FBI」シリーズを観ています。

(取材2026年8月)