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とてつもない人

世の中にはとてつもないことをする人がいるものである。私もサラリーマンを辞めて地域取材をするようになり、ずいぶんいろいろな人にめぐりあった。その中でも、滑川町の海族鮮山忠の山下忠文さんはかなりの人である。荒れてほったらかしになっていた山間の鉱泉宿の跡地3千坪を買い取り、自らの手で遊びの空間を作り上げた。どでかいログハウス、露天風呂、ピザ窯、陶芸小屋・・・。一番驚いたのは洞穴である。元々軍需工場の弾薬庫だったのを終戦時に埋められていた場所を全部一人で掘ったという。一度掘った場所だから柔らかかったというが、かなりの距離である。近くの吉見町にある岩窟ホテルを思い起こさせる。人間の力を再認識させられるが、山下さんは「毎日一個ずつ石を置いていけばよい」とこともなげだ。興味のある方は一度訪れてみてください。ただ道に迷わないように注意。

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