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滝の城

滝の城本丸跡からの眺め(柳瀬川、武蔵野線線路)

 私は武蔵野線をよく使う。ほぼ全区間高架なので窓からの眺めがよく楽しめる。特に好きなのが、新座と東所沢の間、雑木林と田畑、柳瀬川が流れ、住宅が点在する景色は心を大きくしてくれる。こんなところだから何か史跡があるのではないかと地図で調べたら、滝の城(たきのじょう)跡を発見。住所は所沢市で武蔵野台地が柳瀬川の低地に落ちる崖上に築かれた平山城だ。15世紀後半に関東管領山内上杉氏家臣の大石氏が造ったと言われているが、扇谷上杉氏が江戸・河越城を結ぶ城として築いたという説もあるという。1546年の河越夜戦後は北条氏照(八王子城主)の持城として「つなぎの城」の役割を果たし、1590年豊臣秀吉の小田原攻めで落城したとのこと。私が知らなかっただけで埼玉県の史跡に指定されている貴重な史跡だ。

滝の城跡案内板

 戦国時代の城跡というわけだが、崖からは古墳時代の横穴墓も発掘されているそうで、この特異な地形から昔から重要なスポットだったのだろう。東西350m、南北200mと規模が大きく、高さ25mの急崖上の本丸跡には今は城山神社という神社が建っている。柳瀬川、武蔵野線線路から新座、清瀬の建物まで見渡せる。

滝の城本丸跡
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