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江口寿史の正直日記

 書店で『江口寿史の正直日記』(河出文庫)という本を見つけて読んだ。江口寿史は漫画家でイラストレーター。現在70歳の人だが、この本は1999年から2002年にかけての日記だ。文章が上手で面白い。私は漫画は読まないので名前は知らなかった。ネットで調べて見ると、見たことのある絵だったが、特に女性のイラストは、愛らしく、明るいが哀愁を帯びていてなかなか素晴らしい。漫画というより、芸術作品である。日記は、編集者とのやりとりとか、近所のラーメン屋とか日常の話だが、一貫しているのはいつも締め切りに苦労していること。この人は遅筆で有名なのだそうだ。そしてこれも後で知ったが、昨年あたりモデルの写真とかの無断使用が発覚し炎上しているらしい。日記内にも、ところどころ「資料の写真を撮りに」街に出るというくだりがある。この人は、素材は現実を写し、その上でオリジナルを加えるというやり方なのだ。難しい問題ではあるが、作品は創造力に富んでいる。

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