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「平成家族物語」
市民から戯曲を公募

東松山文化まちくづり公社

 
 東松山市の体育施設や公園を管理する公益財団法人東松山文化まちづくり公社が、文化芸術事業に力を入れる。地元出身の音楽家の公演に続いて、このほど「平成家族物語」と題して東松山戯曲賞の公募を始めた。その狙いについて、石田義明同公社理事長にお聞きした。
 
 
     
地元出身の歌手のリサイタル

-東松山まちづくり文化公社はどのような仕事をしているのですか。

石田 大きく分けて、文化芸術事業と公園、体育施設の管理との3つの事業を行っています。公園と体育施設については市から指定管理者の指定を受けております。

市内には東松山市民文化センターという施設があります。元々県から市に移管された施設で、1200席の大規模なホールがあります。それをずっと管理してきましたが、現在は指定管理が別の企業に移っています。

-文化芸術事業とは具体的には。

石田 6年前から「ひがしまつやま芸術祭」というイベントを開いています。市民の芸術活動をカレンダー形式で一覧表にまとめて、スタンプラリーの形で市民の方が芸術に触れられるようにしています。毎年増加しており昨年は約8万人の方が関わっています。

-公社独自の催しもあるのですか。

石田 他にない事業を展開しようということで、一昨年から「ひがしまつやま芸術祭」の一環として、東松山音楽祭を開いています。オーケストラと民謡、太鼓の共演とか、普段見られない催しで好評です。今年1月には、市出身で日本でも屈指のメゾソプラノ歌手である林美智子さんのリサイタルを開きました。

 

97ヵ所の公園を管理

-体育施設とは、どの施設を管理しているのですか。

石田 岩鼻運動公園内の野球場や庭球場、東松山市民体育館など市の施設すべてです。維持管理と利用者の受付業務を行います。



-公園は。

石田 小さな公園が多いので全部で97ヵ所あります。たとえば、岩殿の物見山公園のツツジの木もすべて管理しますし、児童公園の水飲み場が壊れたら修理します。

-事業の規模が大きいですね。スタッフはどのくらいおられるのですか。

石田 少ないです。臨時職員を入れて、公園担当が7名、体育施設担当が10名、文化事業は4名です。体育施設担当の場合の受付業務の他、修繕も細かいものは自分たちで処理します。大きな修繕は委託しますが。

芸術の力で市民をつなげていく

-今回、東松山戯曲賞を公募されているということですが、

                           

石田 公社しかできない、芸術の力で市民をつなげていく事業として企画しました。芸術には力があり、親しむには子供の頃から触れることが大事です。また、近頃の、子ども虐待や見知らぬ人同士での殺人事件など、コミュニケーション力の無さ、人間力の無さに起因する事件が多く、孤立している人が多い。少しでも集まって絆を深めていきましょうと。それをもたらすのが芸術の力だと思います。

-石田理事長はさいたま芸術劇場におられたのですか。

石田 私は元々県の職員で、彩の国さいたま芸術劇場で、故蜷川幸雄監督の「ゴールド・シアター」にも関わっていました。20年以上東松山に住んでおり、地元で働かせてもらうなら、ぜひまちを芸術の力で何とかしたいと思っています。

 

「大都市周辺の街」、「家族」、「希望」

-戯曲は一般にあまりなじみがないのではないですか。

石田 舞台芸術の基本は演劇かと考えています。コミュニケーション能力の問題に対するにも演劇が一番近い。ただ、一般に演劇はとっつきにくい部分があると思います。少し市民と一緒に劇が作れないかと考えまして。せっかくだから公募しようと。

-戯曲賞はテーマが設定されているのですか。

石田 来年で平成も終わるので、平成の時代の地域における家族の物語、「平成家族物語」を書いてもらおうと。「大都市周辺の街」、「家族」、「希望」の3つの要素を入れたお話にしていただきたい。

-締め切りは。

石田 8月31日。受賞作は来年3月までに朗読劇、もう1年後には演劇に、もう1年たったら音楽劇に3段階で制作します。

-演出は。

石田 瀬戸山美咲さんという新進気鋭の演出家にお願いしています。劇には市民の方にも参加していただく予定です。

-このような試みは他に例があるのですか。

石田 市町村の同様の事業に兵庫県尼崎市の「近松賞」があります。しかし、東松山の人口は9万人です。人口10万人以下の自治体がこのような取り組みを行った例はありません。またテーマ性をもった戯曲の公募もないようです。

市民文化センターの在り方

-今後の文化芸術活動はどのように進めていこうと。

石田 林美智子さんの他にも市出身の芸術家は多くいます。そういう方も呼んできて、市民と市から出て外でがんばっている方々とのつながりが生まれて、そこに子供たちが新しい可能性を見出してくれたらよいなと思います。

-市民文化センターの管理を取り戻したいとのお気持ちもあるのですね。

石田 市民文化センターが文化の発信基地になれるように助けになれればと考えています。歌謡ショーでは、ただ見てよかったで終わります。それも大切ですが、参加まで行かないと、自分たちの町に誇りを持てなくなります。      
   
     東松山戯曲賞ホームページ