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川越を核に広域観光圏 形成へ 地の輪ネット

川越には観光客が急増しているが、短期滞在型が主だ。また周辺地域まで訪れる人は少ない。広域的な観光圏を形成し、滞在時間を伸ばし、周辺地域の活性化にもつなげようという取り組みを、「地の輪ネット協議会」というグループが進めている。6月9日には「奥武蔵のパワースポットと川越城下を歩く」というツァーを実施する。協議会の狙いと活動について、地の輪ネット事務局長の宮根信夫さんにお聞きした。

 

―「地の輪ネット」とはどのような組織ですか。

宮根 フリーのボランティア団体で、会員は約40名います。会長は溝尾良隆立教大学名誉教授(観光学)です。2015年に発足しました。

川越に来る観光客は滞在が短い

―何を目的にしているのですか。

宮根 川越を中心に周辺地域を含めた広域観光圏を作っていこうということです。

―すでに川越には観光客が押し寄せています。

宮根 確かに、川越に観光客が多く来ていただいていますが、市観光課のアンケート調査によりますと今川越に来られる観光客の滞在時間は半日程度と回答なされた方が約4割います。宿泊される方も少ない。東京に近いことは利点ですが、不利な点でもあります。川越市だけでは地域の魅力を網羅できないので、周辺地域にも川越に来ているお客さんを振り向け、足止めする方策を考えようという狙いです。

―周辺地域というと具体的にどこまでを含めるのですか。

宮根 当初は旧川越藩を構成した地域で始めようと考えたのですが、それに比企地域などを含めることにしました。具体的には、川越市を核として、寄居町、東秩父村、小川町、嵐山町、東松山市、滑川町、吉見町、ときがわ町、越生町、毛呂山町、鳩山町、坂戸市、鶴ヶ島市、日高市、川島町、富士見市、ふじみ野市、三芳町、新座市の20市町村と広域な市町村域を横断的な活動を考えています。

隠れた観光資源を発掘

―会では具体的にどのような活動を。

宮根 各地域の隠れた観光資源をみんなで発掘しています。それぞれの会員が推薦する他、各市町村にうかがい、候補を挙げていただき、現地に行き調査し、議論をします。それを「地域学びの旅」としてツァーを企画しました。

チラシpdf

―ツァーの内容は。

宮根 第1弾は、「江戸を支えた武蔵野開拓史を五感で体験」と題し2018年10月に開催しました。新座市の野火止用水、平林寺、三芳町の三富新田、多福寺・木の宮地蔵堂、ふじみ野市の福岡河岸記念館を巡るコースでした。
今回実施する第2回目のツァーは、6月9日、「奥武蔵のパワースポットと川越城下を歩く」とし、川越の氷川神社に参拝の後、川島町の遠山記念館、越生町の龍穏寺、上谷の大クス、大豆工房みや、佐藤酒造店などを巡ります。
第3回としては、「世界無形遺産の細川紙と比企の歴史を巡る」を今年11月頃に予定しています。

―ガイドはどなたが。

宮根 それぞれの訪問先の方、地元の方、地の輪の会員さんでも詳しい方がいますので、説明をお願いします。

―旅行会社は介在しないのですか。

宮根 現状はバス会社に運行を委託する形です。本当は観光業者についてもらって、継続的に運営する形にもっていきたいのですが。

―各地域にとっても観光資源の掘り起こしにつながるわけですね。

宮根 どこも、知っている人は知っていますが、知らない方は全く知らないところですから、実際に訪れることで、地域の隠れた魅力の発見になります。観光を切り口に、地域の特色を生かした活性化と産業の振興を図ることができればと思います。

―宮根さんはおいくつですか

宮根 68歳です。

―ご経歴は。

宮根 川越市の職員で観光課長もしていました。

足を周辺地域に伸ばしてもらう

―あらためて川越観光の課題はなんでしょうか。

宮根 今は年間の観光客数が700万人を超え、ものすごく増えています。問題は地域の方が受け入れているかどうか。中心市街地に住んでいる方はひょっとすると迷惑に思っている人がいるかもしれません。商売をされている方も、地元の方は3分の1くらいです。みんな東京や他地域から来られて、場所を借りて営業されている。市内に宿泊施設はわずかで、宿泊はしない。お金が川越に落ちないのです。観光客が足を「地の輪ネット」圏域の地域に伸ばし、長居をしていただき、川越にも各市町村にもお金を落としていただけるようにするのが「地の輪ネット」が目指すものです。

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